👉 前編(Part1:感染経路・症状・検査編)はこちらからどうぞ
FIV(猫免疫不全ウイルス感染症)、いわゆる「猫エイズ」は名前だけが先行して不安になりがち。でも実際には、正しい知識と日々のケアで、FIV陽性の猫ちゃんも長く穏やかに暮らせます。ここでは、治療・ワクチン・暮らし方についての“よくある質問”にお答えします。
📋 目次
Q7. 治療で治せますか?インターフェロンは効きますか?
Q8. FIVワクチンはありますか?
Q9. FIV陽性でも手術や歯科処置は受けられますか?
Q10. FIVとFeLV(猫白血病)の違いは?
Q11. 陽性の猫はどんな暮らし方が必要ですか?
Q12. 通院や検査の頻度はどのくらい必要ですか?
Q7. 治療で治せますか?インターフェロンは効きますか?🧪
A. 根本的に治す薬はなく、治療の中心は「支えるケア(支持療法)」です。
FIVはウイルス遺伝子が細胞に組み込まれるため、完全に排除する治療はありません。目的は、免疫力を保ち、合併症(口内炎・感染症など)を抑え、生活の質を上げることです。
抗ウイルス薬 AZT=ジドブジン:
口内炎や神経症状の改善が見込めるケースがあります。副作用(貧血・消化器症状)に注意し、定期的な血液検査で安全に運用します。
👉 当院でも、FIV発症後の猫ちゃんにジドブジンを使用し、症状改善を確認しています。
インターフェロン(猫用ω型):
免疫調整による症状の改善が期待できる一方、無症状の猫での明確な抗ウイルス効果は未証明です。補助的治療として位置づけます。
飼い主さんへのポイント
- 「治す薬」ではなく“上手に付き合う治療”が基本だよ🧡
- 体調が崩れたら、二次感染を早めに治すのが最優先🏥
- お薬は副作用チェック(血液検査)をしながら丁寧に使おう🩸
Q8. FIVワクチンはありますか?💉
A. 以前は国内でも接種できましたが、現在は日本国内で販売終了しています。
かつて使われていた不活化ワクチンは、有効性が限定的で、ワクチン抗体と自然感染の抗体が検査で区別できないという課題がありました。現在は接種不可のため、生活環境での予防が主軸になります。
飼い主さんへのポイント
- 完全室内飼いで外部リスクをカット🏠
- けんか・咬傷を防ぐ環境づくりが一番の予防🛡️
- 過去に接種歴のある猫は、抗体検査が陽性化する可能性に注意📝
Q9. FIV陽性でも手術や歯科処置は受けられますか?🦷
A. 適切に管理すれば可能です。
FIV陽性でも、避妊去勢や歯科処置は安全に実施できます。大切なのは、免疫低下を前提にした周術期管理。
- 術前:血液検査で全身状態チェック
- 必要に応じ抗生剤などで感染予防
- 術後:体調の変化をこまめに観察
飼い主さんへのポイント
- 「FIVだから手術できない」わけではないよ👌
- 避妊去勢でけんかや発情行動が減り、感染拡大リスクも低下✨
- 歯科処置は口内炎・歯肉炎の痛み軽減→生活の質がグッと向上🌈
Q10. FIVとFeLV(猫白血病)の違いは?🔍
A. 感染経路と病気の進み方が大きく違います。
FIV:主に咬傷で感染。無症状期が長く、ゆっくり進行。
FeLV:グルーミング・食器共有でも感染。発症後は進行が速い。
飼い主さんへのポイント
- FIVは長く付き合っていける病気。寿命が必ず短くなるとは限らないよ🌿
- FeLVは短期間で重症化しやすいので予防がとても大切🧷
- 混同しない理解がケアの第一歩📚
Q11. 陽性の猫はどんな暮らし方が必要ですか?🏡
A. 完全室内飼い+ストレスの少ない生活が基本です。
目標は、無症状期をできるだけ長くキープすること。
- 完全室内飼いで新規感染を防ぐ
- 去勢・避妊でけんかリスク減
- 栄養バランスの良い食事
- 安心できる静かな環境づくり
- 場合により加熱食で食中毒や寄生虫リスクを低減
飼い主さんへのポイント
特別すぎることは不要。基本の健康管理を丁寧にでOK🙆♀️
環境が安定していれば、陰性の猫と同じように愛情深い毎日が送れるよ💞
Q12. 通院や検査の頻度はどのくらい必要ですか?🩺
A. 健診は半年ごと、血液・尿検査は年1回以上が目安です。
無症状期でも、定期チェック=早期発見・早期治療のチャンス。
- 健診:少なくとも6か月ごと
- 血液・尿検査:年1回以上(投薬中・症状ありは増やす)
- 必要に応じて歯科検診や画像検査も追加
飼い主さんへのポイント
「元気だから病院いらず」ではないよ!
定期健診の継続こそ、無症状期を長く保つ最大のコツ✨
🧡 まとめ(安心のチェックリスト付き)
FIVは「感染=重症化」ではありません。無症状のまま何年も穏やかに暮らす猫ちゃんがたくさんいます。
ポイントは次の3つ👇
- ストレスを減らす(静かで安心、けんか回避)
- 定期健診を欠かさない(半年ごと+年1回の血液・尿)
- 口内炎など合併症は早めに対処(痛みケアでQOLアップ)
さらに今日からできるミニ習慣
- ごはん・お水・トイレの日々の量と様子をメモ
- 口の中・体重の変化をこまめにチェック
- 少しでも気になる変化があれば早めに受診
FIV陽性でも、ケア次第で“長さ”も“質”もぐっと変わります。
わからないこと・不安なことは、いつでも私たちにご相談ください。その子に合わせた最適なプランを一緒に考えます
👉 前編(Part1:感染経路・症状・検査編)もぜひどうぞ





