はじめに
ふとした瞬間に、「あれ?なんだか年をとったなぁ」と感じることはありませんか?
ジャンプの勢いが鈍くなったり、寝ている時間が長くなったり。
猫ちゃんは言葉で年齢を伝えてくれないぶん、私たち飼い主が変化に気づいてあげることがとても大切です。
一般的に、猫は7歳を過ぎると“シニア期”と呼ばれる年齢に入ります。
10歳を超えると、体や心にさまざまな変化が出てくることが多くなりますが、
少しの工夫で、その暮らしはもっと快適に、穏やかになります。
今回は、老猫と暮らすうえで「気をつけたい5つのこと」をご紹介します。
目次
1.食事と水分補給を見直す
2.トイレ環境を見直そう
3.あたたかくて安心できる寝床づくり
4.無理のない範囲で「刺激」を与えよう
5.小さな体調変化を見逃さない
1.食事と水分補給を見直す
年齢を重ねると、食欲や飲水量にも変化が出てきます。
- 食べる量が減った
- 好き嫌いが増えた
- だらだらと長時間かけて食べる
- 食べているのに体重が減ってきた
こういった変化は、加齢によるものかもしれませんし、病気のサインかもしれません。
どちらにせよ、早めに気づいて対応できることが理想です。
🐾 体重×50mlが目安
安静にしている猫ちゃんの場合、体重(kg)×50mlが1日に必要な水分量の目安です。
たとえば4kgの猫なら、200ml程度の水分をとってほしいということになります。
(飲水量+食事に含まれる水分のトータル)
- ウェットフードを活用する
- ぬるめの水を置く
- 給水ボウルを増やす/置き場所を変える
など、小さな工夫の積み重ねがとても大切です。
🐾 日頃から「体重測定」の習慣を
週に1回でもよいので、体重を記録する習慣をつけてみてください。
大きな病気の兆候は、まず体重変化に現れることが多いからです。
シニア猫との暮らしは、「なんとなく元気そう」よりも、「具体的な変化を数字で見る」視点がとても役立ちます。
首輪タイプの活動量計や、トイレの記録機能、見守りカメラなど、
デジタル機器を使って“見える化”する方法もおすすめです。
2.トイレ環境を見直そう
関節がこわばってくると、高い段差や深いトイレの出入りがつらくなってきます。
それがきっかけで粗相をしてしまったり、排尿を我慢して膀胱炎になることも…。
- 出入りしやすい高さのトイレ(浅めの縁)
- リビングや寝床の近くなど、移動しやすい場所に設置
- 複数箇所に設置して選べるようにしておく
こういった工夫が、猫ちゃんのストレスを減らし、体にもやさしいトイレ環境をつくります。
また、尿の色・回数・量・匂いの変化は病気のサインでもあります。
トイレ掃除のときに、さりげなく観察するクセをつけておくと◎
3.あたたかくて安心できる寝床づくり
歳をとると、寒さがこたえるようになります。
筋肉量が減り、代謝も落ちるため、シニア猫は特に冷えに弱いのです。
- ベッドの下に断熱マットやブランケットを
- 壁や家具に囲まれた「こもれる場所」が安心
- こたつ・床暖房・ホットカーペット → 低温やけどに注意
- 暖房の乾燥対策として加湿器の併用も◎
「寝る場所」は、猫にとって安全と安心のシンボル。
寝床が快適になるだけで、ぐっと元気を取り戻すこともあります。
4.無理のない範囲で「刺激」を与えよう
高齢になると、筋肉も衰え、認知機能も徐々に低下していくことがあります。
だからこそ、適度なスキンシップや刺激が、とても大切です。
🐾 スキンシップで脳を活性化
毎日の「なでなで」や「声かけ」が、脳の刺激になり、食欲や活動量の向上にもつながります。
名前を呼んで反応する、目を見て話しかける、というだけでも十分。
🐾 興味を引く「おもちゃの工夫」
年齢とともに、反応が薄くなったり、飽きっぽくなったりすることもあります。
そんな時は、おもちゃの種類を変えてみましょう。
- ゆっくり動くタイプ
- 鳴き声が出るタイプ
- 猫じゃらしの素材違い
- 中におやつを入れられる知育トイ
たくさん遊ばなくても、「少しだけでも関心を持ってくれたらOK」くらいの気持ちで。
「遊んでもらう」より「気を引く・存在を意識してもらう」ことが目的です。
5.小さな体調変化を見逃さない
シニア猫との暮らしでは、“いつもとちょっと違う”が大きなヒントになります。
- 声が大きくなった(聴力や認知の変化)
- 夜泣きが増えた(認知症の初期サイン)
- いびきをかくようになった(気道の異常や肥満)
- 寝ている時間が長くなった(体力・体温の低下)
- ご飯をだらだら食べる(歯・飲み込み・胃腸の問題)
- 食べているのに痩せてきた(内分泌障害・代謝異常など)
変化は突然起きるよりも、少しずつ進行していくものが多いです。
その“グラデーション”を見つけられるのは、毎日そばにいる飼い主さんだけです。
おわりに
老猫との暮らしは、ほんの小さな変化や、毎日の積み重ねがとても大切です。
長く一緒にいるからこそ見えてくる「ちょっとした違和感」が、猫ちゃんの健康を守るヒントになることもあります。
大げさに感じるくらいの気づきや気づかいが、きっと猫ちゃんにとってはうれしいもの。
無理のないペースで、その子らしい日々を一緒に過ごしていけたらいいですね。
これからの時間が、ゆったりと心地よく流れていきますように。






