猫の口内炎は、猫でよく見られる口の病気のひとつです。
- よだれが出る
- 口臭が強くなる
- 食べにくそうにする
- 食欲が落ちる
こうした症状の背景に、歯肉口内炎(Feline Chronic Gingivostomatitis)と呼ばれる病気が隠れていることがあります。
猫の口内炎は強い痛みを伴うこともあり、生活の質(QOL)を大きく低下させる可能性があります。
この記事では
- 原因
- 症状
- 治療
- 抜歯
- 放置した場合の影響
まで、獣医師の視点で解説します。
猫の口内炎とは?
猫の口内炎とは、口の中の粘膜に炎症が起きる病気です。
特に猫では
歯肉口内炎(FCGS)
と呼ばれる慢性的な炎症が起こることがあります。
この病気では
- 歯ぐき
- 頬の内側
- のどの奥(尾側口内炎)
などに炎症が広がり、強い痛みを伴うことがあります。

口内炎の基本については
▶ 第1回:猫の口内炎とは?原因・症状・治療を解説
で詳しく解説しています。
猫の口内炎の症状
猫の口内炎では、次のような症状が見られます。
・口臭
・よだれ
・食べにくそうにする
・食欲低下
・体重減少
猫は痛みを我慢する動物なので、症状が進行するまで気づかれないことも少なくありません。
飼い主さんが気づきやすいサインについては
▶ 第2回:猫の歯肉口内炎、どうやって気づく?
で詳しく解説しています。
- 猫の口内炎の原因
- 猫の口内炎は、単一の原因ではなく
- 複数の要因が重なって発症する病気
と考えられています。
- 主な要因
- 歯周病
- 歯の吸収病巣(FORL)
- 免疫異常
- ウイルス感染(FIV・FeLV)
- 口腔内細菌
特に猫では、歯の病気が強く関係していることが多いです。
- 猫の口内炎の治療
- 猫の口内炎の治療にはいくつかの方法があります。
- 内科治療
- 抗炎症薬
- 抗生物質
- 免疫調整薬
- サプリメント
軽症の場合は、こうした治療で改善することもあります。
抜歯以外の治療については
▶ 第5回:抜歯以外の治療法
で詳しく解説しています。
歯科治療(抜歯)
猫の口内炎では、歯の周囲の炎症が原因となっていることが多いため、
抜歯治療
が必要になることがあります。
抜歯治療の考え方については
▶ 第3回:猫の口内炎の治療 ― 抜歯は必要?
で詳しく解説しています。

高齢猫でも歯科治療はできる?
猫の口内炎は高齢猫で見つかることも多く、
「麻酔が心配」
という相談をよく受けます。
実際には
- 術前検査
- 麻酔管理
- 術後管理
を適切に行うことで、高齢猫でも治療が可能なケースは多くあります。
詳しくは
▶ 第4回:高齢猫と歯科治療
で解説しています。
口内炎や歯周病を放置するとどうなる?
歯科疾患は、口の中だけの問題ではありません。
- 研究では
- 慢性腎臓病
- 心疾患
との関連が示唆されています。
また口内炎の猫では
- 食欲低下
- 体重減少
- 慢性的な痛み
が続くこともあります。
詳しくは
▶ 第6回:口内炎を放置するとどうなる?
をご覧ください。
まとめ
猫の口内炎は
単なる口のトラブルではなく、猫の健康に大きく関わる病気です。
しかし適切な診断と治療によって、
- 食欲改善
- 体重回復
- 生活の質の改善
が期待できる場合も多くあります。
口臭やよだれ、食べ方の変化などが見られたら、早めの診察をおすすめします。






